VICON精度試験結果

Dynamic Accuracy
我々はエビデンスに基づいた"精確"を保証します。

このページでは、他メーカーでは公表されない精度検証結果を余すことなく公開します。

あなたのモーションキャプチャシステムはどれぐらい的確かつ精確ですか?

この質問に対する答えは、「正確度(Accuracy)」と「精度(Precision)」という用語の定義(下記'「正確度」と「精度」という用語はどのように定義されますか?'を参照)と、それらがどのように測定されるか('動的な正確度/精度をどのようにテストしますか?またそれが静的な測定より重要なのはなぜですか?'を参照)に大きく依存します。

計測方法が異なると結果が大きく異なるので、比較試験を行う場合は関連するすべての変数を考慮に入れ、最大限の注意を払う必要があります。
以下に示す図は、ASTM E3064(「6つの自由度(6DOF)における動作を測定する光学追跡システムの性能を評価するための標準試験方法」)基準に従って計測され、移動しているオブジェクトの相対位置の追跡能力を表したデータになります。フィルタ加工や後処理は行われていません。 (Vantage V16)

  ハイエンド(Vantage V16) ミドルレンジ(Vantage V5)
キャプチャーフレームの総数 41993 62525
基準値(測定するバーの長さ、r、mm) 320.880 320.880
計測したバーの長さの平均値(l̅, mm) 320.863 320.897
基準値に対する平均の精度(又はor '真値', |l̅−γ|, mm) 0.017 0.017
計測値の標準偏差(σ, mm) 0.198 0.321
二乗平均平方根誤差(RMSE, mm) 0.201 0.324

*全ての試験における平均値

VICON精度試験結果

より大きなデータセットより得られた単一キャプチャのトライアルデータの一例。24台のカメラを192m3の空間容積で使用し、4回のキャリブレーションを通して合計20回の試行を行いました

「正確度」と「精度」という用語はどのように定義されますか?

以下の用語は、国際標準化機構(ISO)による定義を使用および参照しています。

  • 正確度(Accuracy) -ISO 3534:2014の定義:「テスト結果と認められた基準値との一致の程度」
  • 精度-ISO 3534:2014の定義「規定された条件下で得られた独立したテストの結果間のばらつきの小ささ」
    注1:精度はランダムエラーの分布にのみ依存し、真値や指定値には関係しません。
    当社の実験においては、キャプチャーにおける各フレーム間の一致度のレベルとして精度を測定しました。「真度」とは、複数のテスト結果の算術的平均値と、真値または認められた基準値との一致度を指します。「平均の正確度」という用語が使用されている場合、これは上記ISOの定義における「真度」に相当します。
  • 平均値の正確性(「真度」または「偏り」)-ISO 5725-1:1994-0.1の定義:「真度」と「精度」という2つの用語を用い、測定方法の正確度を表します。の性能を評価するための標準試験方法」)に従って計測され、移動しているオブジェクトの相対位置の追跡能力を表したデータになります。「真度」とは、複数のテスト結果の算術的平均値と、真値または認められた基準値との一致度を指し、「精度」とは、テスト結果間の一致度を指します。
「正確度」と「精度」という用語の定義

動的な正確度/精度をどのようにテストしますか?またそれが静的な測定より重要なのはなぜですか?

モーションキャプチャシステムに含まれる複雑性と多くの変数により、さまざまな試験方法を直接比較することは不可能に近く、結果はさまざまな試験条件により異なります。
加えて、採用する測定手法は、光学反射式モーションキャプチャシステムの一般的な使用法を反映し、特に移動する(動的)オブジェクトを測定することが重要です。
当社における標準化された試験結果は、実際の使用ケースを反映しているとされるASTM E3064(「6つの自由度(6DOF)におけるポーズを測定する光学追跡システムのパフォーマンスを評価するための標準テスト方法」)で解説されている手法を使用して取得されました。
以下の例では、単一のキャプチャーの中で、静止位から開始し、その後途中で動作を開始してオブジェクトを計測した際の測定の違いを示しています。単一のキャプチャーでデータを得たため、計測における他の変更は一切行っていません。

単一のキャプチャーにおける静的オブジェクトと動的オブジェクトの測定値の違い
単一のキャプチャーにおける静的オブジェクトと動的オブジェクトの測定値の違い
  平均値(mm) 最大誤差(mm) 二乗平均平方根誤差(mm) 標準偏差(mm)
静的オブジェクト 320.875 0.035 0.007 0.005
動的オブジェクト 320.979 0.397 0.142 0.102

オブジェクトに動きが加わると、生データで計測した際の計測値のばらつきが大幅に増加します。
これは、パッシブマーカーで構成されるの2つのクラスター(オブジェクトの両端に配置され剛体を形成)の計測を行うためです。
それらクラスター間の距離は、基準値を得るために前もって計測されています。

システムのパフォーマンスに影響を与える可能性のある変数は何ですか。
また、システムの効果を最大限に活用するにはどうすればよいですか。

光学反射式モーションキャプチャシステムは複雑です。カメラとレンズ自体の解像度と品質、キャリブレーションのプロセス、オブジェクト(被写体)、およびソフトウェアのトラッキングにおけるアルゴリズムはすべて、データの品質に重要な役割を果たします。
これらに加えて、キャプチャーにおける空間のサイズと形状、測定対象の物理的形状と動作、カメラの取り付けとそれにおける物理的構造などの環境的な要素は測定に影響を与える可能性があります。
例として、この発表[P4、図4]においては、レーザー測定デバイスによって内壁と外壁に取り付けられたマウントをそれぞれ24時間にわたって計測、計測値の違いを示しています。
この計測手法は、剛体の位置追跡に重点を置いています。他の変数としては、バイオメカニクスに関連した皮膚上のマーカーの動きなどがあり、追加のエラー値を引き起こす可能性があります。
Viconには、世界トップクラスの機器とソフトウェアに加えて、システムをインストールし、モーションキャプチャシステムでの35年の経験がシステムの最高のパフォーマンスにつながることを保証し、高度なトレーニングを受けたエンジニア・専門家によるチームがお客様をサポートして参ります。